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あんこ大国ニッポン [あんこ学]

日本人は、ひまつぶしのついでに小豆をつぶしてつぶあんをつくり、それでもまだひまなので、つぶあんをつぶしてこしあんを作った。日本文化の特質をひとことで言えば、ま、そういうことになります。これを日本あんこ学会では「天野仮説」と呼んでいますが、この日本あんこ学会というのはまだ会員が一人なので、まったく権威がないのが残念でなりません。ぜひ、皆さんのご入会をお待ちしたいと思っています。

それにしても、なぜ日本人は、そんなにひまだったか。小豆をつぶしてつぶあんを作るまではまだいいが、それをまた手間ひまかけてこしあんにするほどのひまが、なぜあったのか。つぶあんだけあれば、それでもういいではないか。
答えは、大野晋先生が指摘されているような「優しい日本の自然環境」にある。こんなに優しい自然環境に恵まれ、しかも四方を海に囲まれているような国は、世界にもほとんど例がありません。一年中ほとんど氷に閉ざされている国々や、酷暑の砂漠地帯に生きる人たちのことを考えてみてください。そりゃもうたいへんだぜ。きびしい自然環境と戦うことで、日々の時間の大半を費やしてしまう。砂漠地帯の人たちが、「よう、ひまだねえ。横丁の後家さんのところへ小唄でも習いに行かねえか」なんて言っていたという話は、あなただって聞いたことがないでしょう。

その点、この国の人たちは、自然と戦い、自然を征服するなんて、そんな手のかかることを、ほとんどせずにすんできた。そのぶん、よそよりもひまが生まれ、ひまつぶしの必要が生まれ、早くから文化の花が咲いた。もちろん、この国でも、時代により、地域により、ひどい苦労を強いられたケースもありますが、大まかに言ってしまえば、自然環境に恵まれた国ですよね、ここは。ひまな国です。
いや、ハワイみたいなとこもひまじゃないの、という人もいるでしょうが、ああいう島は、外国から隔絶していますから、隣接文化圏からの影響がほとんどない。モデルがないから、ひまつぶしに精を出したくても出しようがない。だから、島独自の文化はあっても、日本のような文化大国にはならないんですね。ま、太平洋よりは狭く、英仏海峡よりは広い日本海という海が、日本の場合は大きくモノを言ったわけです。で、これも恵まれた自然環境の内ですね。

以上が、日本文化成立の土壌です。天野仮説によれば、あんこ文化が生まれ育つお皿の特長ということになります。で、このお皿の上で、歴史的な流れによるタテの進化と、空間的な揺れによるヨコの深化が進んでいくわけですが、外は桜も満開のことですし、おらあ、ちょっと花見に行ってきますだ。

となれば、お供には、近江八幡たねやの末廣饅頭がよろしいようで。


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銀鏡反応

↑なんだか上にあるコメントが不適切(!)な内容なので、できれば削除されたほうがいいかもしれません。

閑話休題、四方を海に囲まれ、大陸とも隔絶せず、ちょうどいい距離を保ち、なおかつ、四季のハッキリした穏やかな気候と環境が、日本にひまつぶし文化を生み出したんですね。そしてその「食」の部分の一角を受け持つのが、こしあん、つぶあんといった「あんこ文化」なんですよね。
お饅頭をはじめ、お汁粉orぜんざい、あんこ玉、羊羹、おはぎ(牡丹餅)
、はてはタイヤキ、ドラ焼き、トラ焼き、今川焼などに至るまで、様々なあんを使った食べ物が出てきました。もちろんそのなかには「もどき」もあるのですけれども…。
こんなにたくさんのあん食品が出て来たのも、ひとえに、日本に花開いたひまつぶし文化のお蔭なんでしょうね。
by 銀鏡反応 (2006-03-31 19:01) 

おさる

お久しぶりです。
日本あんこ学会は私のようなさるでも会員になれるでしょうか?
おさるもぜひ会員にしてください!!

今日は仕事を切りあげて夜桜を見に行ってきました。
花よりだんごといきたかったのですが、たい焼きしかありませんでした。
くやしかったので、ビールに焼き鳥にひまを謳歌してきました(笑)
家の近くの川沿いの桜並木ですが、満開でしたよ。
ほんとうに日本はほんわかした気候でいいですね。
「あんこ文化」ばんざ~い!!
by おさる (2006-03-31 22:04) 

ラガブリコ

 「たねや」は植木やさんだと思っておりました。紛らわしい店名ですよね。

 ひまがたくさんあったので、あんこをのせる焼き物も美しいのでしょうか。三蔵法師の手のひらの上での孫悟空とおんなじかな。お皿の上であーだこーだとあんこについてのことを語る天野さんは・・・・・・。毎回、楽しく読ませて頂いています。
by ラガブリコ (2006-03-31 22:32) 

スティッチの親分

私も入会させて下さい~!
天野仮説ほど、恐いものはありませんが(笑)
でも天野仮説大好きです♪
天野さんはテレビで見ている時、天野仮説を思いついた瞬間、
ニヤっと笑うのを私は見逃してませんよぉ~♪
もう一度、ひまな日本に戻って欲しいです。
今はみんなせかしい人ばかりですよね。
民主党も、せかせかしちゃってとうとうニセメールを本当かと思って
急ぎ足?になってしまいボロボロですね。
もっと、心によとりがあってひまがあればメールが本物か嘘かゆっくりと
考えて見極めれたのに・・時すでに遅しです。
あんこ学と文化と人間性は本当によく分かりますよね♪
まだまだブログは続けてくださいよぉ~!
全く違うカテゴリーでもかまいません。
天野仮説をここで読める幸せ!これは、ひまだから見れるのでしょうか(笑)
ひまひま心を持ちつつ、心の優しい人間になってこしあんのような洗練された優雅な人間になりとうございますぅ~
会員2番にしてくださいませ♪
by スティッチの親分 (2006-04-01 11:00) 

まったりユキ

私はつぶあん派です。それも固めの粒が好き。
豆にもいろんな種類がありますよね。

最近は健康志向で黒い食材の流行りからか、
黒豆の入ったお菓子やパンが増えてるように感じます。
しかもかなり大きな豆にお目にかかることも。
色にしても白や鶯などもあるし、たまには酒粕風味も選びます。

こしあんorつぶあんって、納豆のひきわりかそうでないか、
にも似ているような気がしませんか?
つぶあんが好きな私はもちろん納豆も豆のままが好き。
それも大きな黒豆納豆が大好物。
粒がホロって崩れていくあの儚い食感がたまらないです^^
by まったりユキ (2006-04-02 22:51) 

gillman

こんばんは
 またソネブロダウンしちゃいましたね。せっかくテレビでCM流し始めたのにね。
日本は何かあっても時が満ちれば優しい四季が巡り来るので、人を許せる文化になったのかな。その分甘いといわれたり、曖昧だと言われるのかも。
 たねやの饅頭の薄皮をはがして食べながら考えてみよう。それにしても大好きな羊羹の「しっぽ」がなくなったのが寂しいです。昔の虎屋の羊羹の端っこの乾いてがびがびと砂糖が固まっているところが好きだったのに、真空パックのせいでなくなってしまった。
by gillman (2006-04-04 20:45) 

吉ちょむ

小豆をつぶして、ひまつぶし(笑)
駄洒落で、落ちがあって、あんこ学が日本文化そのもののようですね。
ひまつぶしにうまく参加できなかった人が無常とかを感じちゃうんでしょうね。
或いは、無常を感じたからこそひまつぶしに生きたのか!?
日本人って、本来は生活上手、暮らし上手の人たちだったんですよね。
ひまつぶしを人間の文化というのならば、日本文化はとてもl高度であった。
でも、経済原理とひまつぶしがあてはまると、もうとにかく働かなきゃいけなくなっちゃう。
ひまつぶし=労働ですからね。
つまり、文化的に高度ということは、文明的にはちょっと貧弱にならざるを得ない。
厳格な宗教とか、そういう絶対的なものは日本にはないですからね。
八百万の神ですし、いたるところに神様がおありになる。
日本海というゆりかごに揺られている時代は、天真爛漫な日本人でいることができた。
でも、その枠が外れてしまうと洪水に飲まれて自分を見失ってしまう。
本来は日本人はすごく人間的で文化的で、素晴らしいものを持っている。
現代にいかに適応して、大人になって、自らを規律できると、日本人は素晴らしいんですけどね。
すごく大切なテーマをあんこで語る、これこそ日本文化の真髄!
by 吉ちょむ (2006-04-05 23:57) 

nina_day

ご無沙汰しています。学会入会希望いたします。
今週からコラムの掲載日変わられたのですね。
流石っ!と思ったのは、この時期、学生さんも、送り出す親元も
学校だけでなくて、アルバイトの心配をしてるはずよね…と
読む側として、自分のむかしを懐かしみました。
社会人一年生になった当初の会社は、製造業だったからか
一週間の半分はお休みでした。あとの半分が仕事。
その頃と比べてもしょうがないですが、
働き過ぎや情報過多の現代社会人は
冷めた酒蒸し饅頭をレンジでチン!しすぎちゃって
水分が蒸発しちゃったカチコチあんこのカチコチ饅頭に。
自分がそういう状態になってきたなーと最近反省した次第で。
ゆとりもなく、レンジでチンするなら、ふっくらのために、水を一滴たらす。
最近、たくさん失敗してしまいました。
丁寧にお行儀よくするつもりです。
今後は、ふっくら美味しい〜な、お仕事を目指して、
「お水を一滴」を心がけたいです。
by nina_day (2006-04-06 01:54) 

あまの

「銀鏡反応」さん。ひまがなかったら、人生、つまりませんね。でも、最近は、ひまつぶしにいそがしくて。これも考えもんですね。

「おさる」さん。ひまさえあれば、あんこ学会の会員にだれでもなれます。学歴・性別・性癖・年齢・動物の種別など、一切問いません。でも、蟻さんはいそがしそうだから、入らないでしょうね。

「ラガブリコ」さん。陶磁器なんて、ほんと、ひまの産物の代表格ですね。だから、すばらしいんですね。

「スティッチの親分」さん。会員申し込み、承知しました。「おさる」さんも入会したので、これで3人になりました。近いうちに総会を開きましょう。

「まったりユキ」さん。つぶあん派の私は、もちろん、納豆は引き割りです。が、道は違っても、あんこの宇宙を極めたいという思いは同じだと思います。がんばりましょう。(なにを?)

「gilman」さん。あんこのしっぽとは懐かしい。進化とともに、しっぽは消えていくんでしょうか。カステラの下の紙。カステラがくっついてるのを歯でこそいで食べる、あの紙。あれはまだ健在ですね。あれもそのうち、なくなっちゃうのかなあ。

「吉ちょむ」さん。なるほど。無常感はこしあんの母かもしれません。小豆をつぶしてつぶあんをつくったけれど、つぶれても豆の感じが残ってるのを見て、これではまだ実体がある、「色即是空」になってないと、感じたのでしょうか。

「にーな」さん。入会ありがとう。「一滴の水」の話、いいですね。ぼくは3滴くらいたらして、びしょびしょにしてしまうことが多い。「一滴」ですね、決め手は。
by あまの (2006-04-06 15:04) 

Nao

はじめまして、

38歳、男、ブログ歴15ヶ月です。

あんこのある国に生まれて幸せだなぁと常々思っていたところ、先日BS2の番組でこちらのブログを知り、最近読み始めました。と思ったらもう終わっちゃうんですか、残念ですが本になったら買いますね。

たねやのふくみてんびんが好きなのですが、この記事を読んで末広饅頭を買いに走ってしまいました。ほんとあんこっていいですよね。
by Nao (2006-04-07 00:10) 

あまの

「Nao」さん。ようこそ。違うテーマで、ばかばなしはつづける予定です。遊びにきてください。
by あまの (2006-04-07 00:59) 

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