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隠居はいそがしい [ことばの元気学]

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江戸時代の隠居の三道楽は、一に園芸、二に魚釣り、三に研究・創作だったそうな。
ま、一と二は普通だが、究極の道楽は三の研究・創作だという。
そんな究極の道楽を楽しんだ代表的な人たちを紹介すると。

歌川広重さん。
 火消屋敷の同心の長男。26歳で家督を養父の実子に譲って隠居。浮世絵の道に。
平賀源内さん。
 高松藩士。26歳で家督を義弟に譲って隠居。江戸へ出て暴れる。
井原西鶴さん。
 大阪町人の息子。33歳で剃髪、僧形で隠居。作家活動に。
松尾芭蕉さん
 町名主の秘書から36歳で隠居。芭蕉庵に入って五七五の世界へ。
伊能忠敬さん
 家督を長男に譲り、53歳で隠居。日本地図づくりの旅へ。

といった具合で、こういうご隠居さんたちの道楽が、江戸時代の華麗な文化を生み出す一部になっているのだ。
そう、隠居をナメちゃいけないのである。
経済大国なんて野暮なものに見切りをつけ、江戸時代の文化大国を復興しようとするいまこそ、
隠居力に期待されるところは大きい。
というわけで、面白いご隠居さんをお招きして「隠居大学」という対談のシリーズ番組をNHK
ラジオ深夜便で月一回、二年前からやっているのだが、面白いんだよねえ、その人たちの話が。
暇のある人は本にもなって出ているから、読んでくれるとうれしい。(初年度分は朝日新聞出版、二年目のはNHKサービスセンターから)

ところで。
この大学のトップバッターで登場してもらった横尾忠則さんは、数年前に「隠居宣言」をした後は
カネのための仕事は一切やらず、描きたいものだけ描いているそうだが、
宣言前より宣言後のほうがいそがしそうだから、
隠居ってけっこういそがしいのだ。

ちなみに。
こういう話をすると、必ず、カネがある人はいいが、カネがない人間は隠居なんかできないという人が出てくるが、それは違う。
隠居に必要なのは、カネではない、チエである。

隠居先生.jpg

アラーキー300.jpg



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