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DO THIS OR DIE. [ことばの元気学]

昔、こんな広告がありました。

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すぐれたクリエイティブで有名なDDBという広告会社が、1969年に『タイム』誌に出した企業広告です。

DO THIS OR DIE.
「これをするか、さもなくば死になさい」

すごいキャッチフレーズでしょ?
これをしないなら死んじまえって言うんですから。
「これ(this)」って、なんだろう。誰だってつづきを読みたくなりますよね。
その全訳は、西尾忠久さんの著書やブログで見ていただくとして、乱暴に要約するとこんなことが書かれているんです。

私たち広告の作り手は、広告で人びとをひっかけることができると思いこんできた。が、それはとんでもない間違いだ。私たちはいついかなる時でも、いついかなる人をも騙すことなどできはしない。
この国は知的水準の高い国だ。それなのに、ほとんどの広告は知的な人びとを無視してきた。その結果として、いまやほとんどの広告は、知的な人たちに無視されているのだ。
広告だけじゃない、ほとんどの製品も、これといった特長を持たず、また、改良の努力も怠っている。
こんなことを続けていたら、私たちは早晩、死ななければならないだろう。もしいま、広告づくりや製品づくりのあり方を思い切り改革しなければ、そのうちに消費者の無関心という大波が、私たちがつくりだしているタワゴトの山に襲いかかる。その日こそ、私たちの最後の日だ。
その日、私たちは私たちの市場で死ぬ。私たちの商品棚の上で。空虚な約束を記した美しいメッセージの中で。物音もなく、すすり泣きもされず。
しかしそれは私たち自身の汚い手が引き起こしたことなのだ。

なんで、とつぜん、この広告のことを思い出したのか。
そうなんですね。
よくわかりませんが、ヒステリックなタイトルを並べた週刊誌の広告を見ていたら、急にDDBのこの広告のことを思い出したんです。

ところで、40年前にDDBの広告が発したこの警告で、その後の広告は変わったでしょうか。
どう考えても、あまり変わったとは思えない。
かと言って、いまからではとてもじゃないが、改革に間に合いそうもない。
ということで、どうやらマスコミで猛威をふるってきた広告は、いよいよ死期を迎えているのかも、と思ったりしたのでした。

で、それは広告だけじゃない。
すべてのマスコミに同じようなことが言えるのかも知れませんね。
チーン。(と鐘の音)

あ、そうそう。
こんな話も含めて、23日(火)の午前11時に、東大の駒場祭で「かけあし広告史」みたいな公開講義を、教え子たちの企画でさせられます。気が向いたらのぞいてください。詳しいことはhttp://iii-edu.org/へ。

隠居のひとりごとも、更新しました。
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